コンタクトセンターのアーキテクト
Category : コンタクトセンターとは
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コンタクトセンターのアーキテクト
複雑化するコンタクトセンター業務の全てをクライアント組織が自社内で運営することは困難になってきました。コンタクトセンターの業務をアウトソーシングする際にも依頼するスキルが必要です。ここではその知識の一旦をご紹介します。

1.業務要件定義書の作成
利害関係者の要求をまずは整理します。その上で業務要件定義書を作成しましょう。
(1)アウトソースする範囲を決める。
社内で行うかアウトソースするか業務内容の範囲を整理します。
(2)アウトソーシングする目的の整理
アウトソーシングするする目的を明確化しておきます。
例;柔軟な運営、営業時間の延長、業務増加の対応など
(3)業務要件定義書の例
| 分類 | 内容 |
| 1.概要 | 該当する業務の主要な成功判断基準を明確化する |
| クライアント組織の方針 | |
| アウトソーシングの主要な目的 | |
| 成功判断基準 | |
| 2.業務内容の定義 | 業務内容の詳細を定義する。 |
| 業務プログラムの種類(インバウンド・アウトバウンドなど) | |
| 計画する業務の媒体と量 | |
| 業務量の予測 | |
| サービスの開始時期 | |
| その他制約 | |
| 3.人材マネジメント | 人材、とくにCSRやSVに求められる条件を整理する |
| 業務に必要とされる人材の採用条件 | |
| 業務に必要なスキルの条件 | |
| トレーニングの要件、期間、担当者 | |
| 知識スキルの検証方法 | |
| 求められる雇用条件(契約社員、パートなど) | |
| 4.運営管理方法 | コンタクトセンターの運営マネジメント上の要件定義 |
| コンタクトセンターの場所・営業時間・業務内容・人数 | |
| 顧客満足度の測定方法 | |
| モニタリングの仕様 | |
| 予測・スタッフィングとスケジューリング | |
| 対応のための商品、サービスに関する情報提供方法 | |
| エスカレーションの種類と方法 | |
| レポーティングの方法 | |
| 関係者の定義とコミュニケーション方法 | |
| その他運営上の要件 | |
| 5.情報通信システム | 情報通信システムの要件、ステークホルダー間の分担、業務の可能性についての要件定義 |
| ソフトウェア・ハードウェアの帰属とコスト負担 | |
| ファシリティのコスト負担 | |
| データの取り扱い | |
| 6.価格設定・支払 | コストの計算方法と支払 |
| 初期費用の負担の内容 | |
| 運営費用の計算方法 | |
| パフォーマンス報酬とペナルティ | |
| 7.追加資料 | 業務要件定義の承認と変更管理手順を定義する |
| 内容を変更する際の手順 |
2.提案依頼書(RFP)の作成
業務要件定義書の内容に基づき作成をします。しかし、アウトソーシング先の提案力を試すため、全ての要件を記載しないようにしましょう。
アウトソーシング先の候補企業の評価基準は不明瞭にならないよう事前に関係者と協議・合意をしておくようにしましょう。
例
・コスト
・ロケーション
・同等の業務の経験
・品質管理の方法
・予測やシフト計画
・人材採用・研修・検証のプロセス
・ベンダーの財務能力
